こんにちは、今回のインタビューはカストロ純さんです。
カストロさんは発達障害と軽度知的障害を持っています。
もっと情報を広めていきたいということで、YouTubeチャンネル【CASTRO Life】を運営しながら製造メーカーに勤務されています。
紳士的で穏やかなカストロさんに、知的障害についての知識や趣味についてお話を伺ってきました。
カストロ純さんプロフィール
●発達障害と軽度知的障害
●趣味
山岳写真
ボート
カストロさんの自己紹介
タカツキ よろしくお願いします。
カストロさん よろしくお願いします。
タカツキ さっそくですが、簡単な紹介をお願いします。
カストロさん はい。本名はカストロ純といいます。障害特性は発達障害と軽度知的障害があり、学習障害もちょいちょいある感じです。
最近では軽度知的障害のイベントや、YouTubeを主に活動しておりまして、あと趣味としては山岳写真を撮りに全国をあちこち走り回ったりしています。よろしくお願いします。
タカツキ ありがとうございます。よろしくお願いします。いつもTwitterで繋がっていただいて、写真を見ているんですけど本当に山頂まで行ってますよね。
カストロさん そうですね、主に山頂まで行って写真を撮っています。スマホとかじゃなくて完全に一眼レフ。最近はもうソニーのミラーレスですね。
タカツキ 趣味はアウトドア系が主な感じですか?
カストロさん はい。インドア系よりもアウトドア系ですね。
障害について
タカツキ では障害について色々と伺ってもいいですか?
カストロさん はい。確か中学生の時に授業についていけず個別支援学級に入ったところが入り口かなと思います。
幼稚園とか小学校は一般学級のほうに入っていて。
障害者手帳は今神奈川で住んでいるんですけど、愛の手帳というものを取得しました。
タカツキ 障害になったことで苦しい思いはされましたか?
カストロさん うーん、そうですね……特に二次障害っていうのはないですね。僕の場合ですと。
タカツキ 中学生の時に授業についていけなくなったというのは具体的にどんな感じでしたか?
カストロさん はい。学習障害がありまして一般の授業ではすぐに答えを色々と出してくれるんですが、自分の場合だとなかなか答えを出せない部分がありました。
タカツキ そういう時に周りの先生や親御さんは「もっと勉強すればいい」みたいな感じで言ってきたりとか、そういう対応をされて落ち込んだみたいな感じではなかったんですね。
カストロさん そうですね。特にそこはなかったですね。すぐに個別支援学級に入りました。
中学校には一般学級と個別支援学級があるんですけど、個別支援学級というのは障害を持った子が多数いる特別なクラスでそこにすぐに入れてもらえたので
特に親や先生が悪く言うというのはなかったですね。
タカツキ 学習障害というと数字が苦手だったり、文字が苦手だったり色々な種類があると思うんですけど、カストロさんはどの分野が苦手でしたか?
カストロさん 数学と漢字の読み書きが苦手でしたね。
武道で鍛えられたメンタル
タカツキ 元々メンタルの部分は強い方ではあったんですか?
カストロさん 多分メンタルは強い方だと思います。幼稚園から中学校まで空手をやっていました。
多分そこで一般の子よりもメンタル強いのかなっていう感じはありますね。剣道もやっていたので、多分武道のおかげですね。
タカツキ 空手や剣道というと体を動かすのと同時に、型も覚えなくてはいけないですよね。
カストロさん はい。
タカツキ そのあたりは支障があったりはしなかったんですか?
カストロさん うーん、どうなんだろう。多分多少はあったと思うんですよね。感覚としては一般の子よりも遅れはあったはずです。
タカツキ 知的障害について私の知識が足りないので、ちょっと教えてもらいたいなと思っています。知的障害というと全体IQの数字ということになるんですか?
カストロさん はい。一般の方だとIQが100くらいですよね。でも知的障害の方はIQが75以下で、でも都道府県によって結構変わってくるんですよ。
そこが曖昧なんですけど、でも全国の統一ではIQ75か74以下が軽度知的障害に当てはまる感じですね。
軽度知的障害の他にも中度知的障害、重度知的障害、最重度知的障害があって最近では軽度知的障害の上に境界知能という感じで5つの分類に分けられています。
僕の場合だと軽度知的障害なので色々とサポートをさせてもらってる部分もあります。
タカツキ 生きづらさは感じますか?
カストロさん そこの生きづらさというのはあまり感じないかもしれません。周りにも同じ軽度知的障害の子もいるので。
世の中ってあまり軽度知的障害について情報が発信される場面が少ないので、自分から発信できるものとして1番有効的なのはYouTuberなのかなと思いまして、色々と今発信をしてますね。
タカツキ このあいだはイベントバーでイベントをされてましたよね。
カストロさん はい。8月ですね。あの時はやっぱりお客さんがたくさんいらしてたんですよね。
知的障害と境界知能の人だけでやるのは日本で初だったんじゃないかという感じです。
本当に同じ障害の特性を持った方が来てくれて色々話も情報交換もできたので、今回来れなかった人も来たいなって言ってくれていましたね。
それほど大きな規模だったと思います。
タカツキ 就労の方なんですけど、今障害者雇用でフルタイムで働かれているんですか?
カストロさん そうですね。某製造メーカーの方でフルタイムで月曜日から金曜日まで働いています。
この仕事についた流れとしては、高校性の時に特別支援高校の方に通っていました。
その高校というのが軽度知的障害の子が集まる学校で、プラス就労に特化した学校なので
2年生・3年生で結構職場実習に行っていました。
どの仕事が自分に向いているのか確認できた感じです。
趣味について
カストロさん 趣味は登山ですね。7年前あたりから北アルプス・日本アルプスの方に行っています。
山岳写真をやっていてかなり絶景なんですよ。山頂でビールを飲んだり、写真を撮るのがすごく好きです。
あとは結構マニアックな場所とかに行くことがありまして、そこを登山の仲間に自慢話じゃないんですけど、こういうところって言うと周りが「おおっ!」ていう感じで驚くので(笑)
そこはすごく嬉しいポイントですね。
タカツキ ボートもされていますよね。
カストロさん はい。ボート競技は同じ知的障害を持った子同士を集めて、一緒に。
5人乗りから8人、9人乗りのものです。みんなが揃わないと船は出せないんです。
タカツキ なるほど。そういった専用練習場みたいなのがあるんですか?
カストロさん はい、ありますね。日本ではあまりないんですけど、神奈川県には二箇所ぐらいあります。
カヌーと違って限られた水域じゃないと漕げないので、少ないんですよね。
タカツキ そういうものなんですね!私はカヌーに乗ったことがあるんですけど、すごく難しくて。カヌーとボートの違いを教えてください。
カストロさん カヌーって進行方向に対して体が前についているのに対して、ボートは進行方向に対して体が反対側・背中側に進むんですよ。前が見えないんですよね。
タカツキ 結構なスピードが出ますよね。
カストロさん そうです、結構なスピードですね。で、カヌーの場合だと距離的に500mが1番長いのかな。でもボートだと2km漕ぐんですよ。そこの違いも大きい
と思います。
タカツキ じゃあそれだと本当に練習場をだいぶ広い範囲で取らないとできないですね。
カストロさん できないですね。直線距離で2㎞ないと。
タカツキ ボートで後ろ向きに進む時、どうやって進行方向の状態を確認しているんですか?
カストロさん ボートの左右にブイが設置してありまして、船が曲がったらどっちかのブイに接近するんで、それを目印にしています。
あと一番後ろに舵取りがいるんですよ。団体の競技ボートですと、舵取りが舵を切っています。
皆さんに伝えたいこと
タカツキ ありがとうございます。カストロさんから皆さんに伝えたいことはありますか?
カストロさん そうですね、周りに同じ特性を持った軽度知的障害の子がいたら色々とその人の状況や環境によるんですけど、優しく声をかけてあげてください。
結構周りでもイベントに参加したいという子もいるので、そういう子がいたら声をかけていけたらいいのかなと思いました。
声をかける事によってその子の生活や生きる糧になっていくので、一つよろしくお願いします。
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カストロさん、今回はインタビューに答えてくださって本当にありがとうございました。
最後のメッセージや普段のYouTube活動などから、自分のことだけではなく知的障害を持った人や社会全体が良くなって欲しいという、広い視野を持った人だと感じました。
カストロさんの活動はこちらから確認できます!
ぜひ登録してみてくださいね。
ではここまでお読みいただきありがとうございました。また次の記事でお会いしましょう。タカツキでした。
※記事中の画像はカストロさんご本人が撮影された写真です
今回のインタビューの様子はこちらの動画からもご覧いただけます